六本木ヒルズ森美術館の
「日本美術が笑う」展には、
日本人のおもしろがるセンスが溢れている。
笑う、という意味を超えて、
元来日本人が持っている、
世の中をおもしろがる心意気が館内に充満していた。
いきなり、土偶、埴輪がニコニコと向かいいれる。
いきなりの笑顔は人の警戒心を取り払う。
笑いは、縄文時代の人の生き方なのか。
なんだか、うらやましい。
その後に続く、寒山拾得図。
世の中すべてを、笑いで支配してしまいそうな顔だ。
河鍋暁斎の放屁合戦絵巻は、
あたらしい絵巻物の見せ方をしている。
少しずつ、スクリーンが動いていき、
ムービーのようにその可笑しな合戦が展開される。
放屁をまじめくさって、競い合うなど、
何という発想だろうか。
これでは、戦争などばかばかしくてやる気にもならない。
白隠の蓮池観音図。
これはまさしく、漫画。
七福神図や、お灸お福図など、白隠は、世の中を
おもしろがる目線で描ききった。
坊主が、これほどのおもしろがるセンスを
もっていた時代とはどんなものか。
うらやましい限りだ。
そのほか、蕭白、若冲。
それにしても、日本人はおもしろい。
とても、お堅い日本人はここからは想像できない。
なぜだ?
その疑問が、渦巻いている。
皮肉だろうと、笑い飛ばしだろうと、
なんでもいい。
日本人はおもしろがるセンスを思い出せば、
まだまだ、捨てたものではない。
笑え、日本人。

