

副島種臣。
明治新政府の中枢で活躍した政治家だ。
しかし、それよりも彼の描いた書は
現代アートとしての書道の礎のようだ。
東京・上野毛にある五島美術館。
そこで、種臣の書が踊っていた。
プロでないが故の自由さ、奔放さ。
ひとつひとつの書が、勝手に遊んでいる。
書体もいろいろ。大きさもいろいろ。
写真の、「帰雲飛雨」は、まるで台風の目のように
書がくるくる回っている。
それがかえって、雨の様子をイメージさせる。
書というより描。
印章の文字に使う篆書体をベースにしているのだろうが、
種臣の書を見ていると、象形文字という観念がよくわかる。
春という文字は、てっぺんに芽が吹き出している。
龍という文字は、二匹の龍が蠢いている。
鳥という文字は、鳥が空を向いて鳴いている。
なんという楽しさ。
こういう政治家が今いれば、こんなうつむいた世の中には
なっていなかったいなかっただろう。
あー、残念至極。
平成の種臣求む、の気分である。
政治家よ!クリエーターになれ!

