盛岡にある、宮沢賢治の出版社、光源社。
いまは、工芸品を制作販売しているが、
そこの庭の壁に、賢治の詩がいくつか筆で書かれている。
それが、宇山博明の書だ。
下には川が流れ、
小さな敷地には、庭、土蔵、喫茶店、お店などが
こじんまりと佇んでいる。
庭にそこかしこには、蛙やいろんな造形物が置かれている。
出版社の人間ならずとも、
こんなところで仕事をしたら心が易いであろうと、
それが第一印象だ。
そこの白壁に、賢治の詩が鮮烈にある。
お店の人に聞いてわかったのだが、
それは、光源社の設立に関わった、宇山博明。
書道家である。
あまり知られていないかもしれないが、青森出身だ。
そして、私が小学校時代に通っていた、
習字の先生である。
優しい先生で、ちっとも怖くなかった。
そのせいで(?)、いまだに筆文字は下手だ。
その先生の文字なのだが、
まるで賢治が書いたように、さらさらと一気に書いてあるようだ。
書のことは詳しくはないが、
書には、情が間違いなく描かれてある。
うーん、
このような書を前にしてはワードの文字などは文字ではない。
いつからだろうか、自筆が少なくなったのは。
まずい、
文字は気持ちなのだから。
明日からは、自筆を少しでも書こう、
そんな気持ちになった。

