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コミュニケーションの耳袋

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« 野村萬斎×中沢新一 | メイン | 寒中撮影 »

2010年02月07日(日)

まことに、山伏というものは、

山伏というと、どんなことを想像しますか?
ホラ貝をもって、白装束に身を包んで、
四角い籠をしょって、修行をしている?
ま、そんなところですが、
第十三代羽黒山伏、星野尚文さんのお話を聞きました。

山伏と言うと、
まず、出羽三山、羽黒山、月山、湯殿山を
思い浮かべます。
星野さんは、まさのここに代々続く山伏。
松例祭という大みそかに行われる冬の神事に向けて
9月24日から100日間の修行を昨年、行ったそうです。
松例祭は、千四百年以上の歴史をもつもの。

天下泰平、国土安穏、五穀豊穣、悪魔降伏を
祈願しての冬の修験。
さぞ、厳しいことでしょう。

しかし、星野さんは白髪に白ひげでやさしい表情をたたえていますから
山伏と言われないと、全くわかりません。

山伏の起源はというと、
一説には8世紀ころ、と言われているように
日本の歴史を考える上でも、重要な意味をもっていそうです。

死と新生の領域であると考えられていた山。
死霊が棲むという高い山に踏み込んで修行をする。
それこそが、山伏の修験道。

もともと、宇宙を動かしている力の源泉は
自然の中にあると考えられていましたから、
国家という考え方が発生したときに
自然の力を自らのものしようと思うことは成り行きだったのでしょう。

私の小さいときのことを思い出しても
「山」は、何やら怖いところで
山の中に入って消えたという話はときどき聞いた覚えがあります。

その怖い山で修行をする山伏は、
当然、山の持つ力を身につけることが第一目的だったはず。

星野さんのお話では、修験道を知るためには
そこに身を置くことしかない、ということでしたが
その通りなのでしょう。

その星野さんが行っている、一般人向けの山伏体験がある
ということです。
本来なら、7日間の修行なのですが、
それを3日で体験するもの。
今年も夏にやるそうです。
「大聖坊山伏修行体験」

山伏装束に着替えての3日間です。
そう行、座禅、一汁一菜、滝行、夜間そう行、
そして、南蛮いぶし、という日の中に唐辛子を入れて燃やし
その中でいぶされる修行。
人によっては、咳き込んで苦しいそうですが、何しろ修行。

こうやって山伏を体験するそうです。
行ってみようかな、と迷っています。
おじさんだから、ついていけるかどうか?

でも、その修行の中から気付くことが多いのでしょう。

山伏と言えば、狂言にもいくつかの山伏物がありますが
どれも、偉そうで、ちょっとトンマな山伏。
こちらは、楽しい山伏です。
最後に、山伏狂言のお決まりのセリフを。

「これは、出羽の羽黒山より出でたる山伏、
このたび、大峰かづらきをいたし、
ただいまが下行道でござる。
まことに、山伏というものは、
野に伏し山に伏し、岩木を枕とし、
難行苦行、捨身の行いをするによって
いま、目の前の飛ぶ鳥も、祈り落とすほどの
業力じゃ」

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