萬斎演出、主演の「マクベス」。
シェークスピア原作の舞台に積極的に取り組み、
今回も、萬斎らしいアイディアのある舞台でした。

萬斎は、シェークスピアにはまっているのか、
「ハムレット」「リチャード3世=国盗人」「
「まちがいの喜劇=まちがいの狂言」と、
いろいろと演じています。
「まちがいの狂言」は、「ややこしやー、ややこしやー」で
子どもにも人気です。
ま、イギリスに留学していたことも影響しているのでしょうか。
今回の「マクベス」は、シェークスピア4代悲劇の一つ。
スコットランドの実在の王をモデルにしたといわれています。
とくに、「マクベス」は、血みどろのイメージが強く
実際、イギリスで演じる時も
舞台の前にお祈りをするそうです。
萬斎も言っていましたが、
日本で言うと、「四谷怪談」のようなもの。
今回の舞台の裾にも、盛り塩がありましたから。
萬斎のアイディアは、
自然とごみ。
舞台装置は、地球をイメージしたドーム型。
しかし、それはごみで作られている。
最後にはそれが壊れていくのです。
史実にもあるイングランド軍が攻め込んでくるとき
盛りが動いているように見せかけた作戦も
自然の逆襲と解釈して
紅葉と雪のイメージを表現していました。
また、
全体は、春夏秋冬の変化を
マクベスの隆盛と衰退にあわせて。
3人の魔女は、男優が演じたのですが
達者ぞろいで、劇中劇のように
魔女、召使い、セットの直しなどを
手際良く行い、
見ているほうは、そっちのほうに目をとられました。
今回は、狂言的なところは少なかったのですが、
唯一、血みどろを見せずに、血みどろを見せる、の芸。
狂言がよくやっていることで、
物を見せてしまうと、そっちに注意がいってしまうし、
芸の深さが失われる。
いろいろと、萬斎のアイディアがつまっていましたが
ちょっと、詰め込み過ぎの感も。
できれば、シェークスピアばかりでなく
「敦」のようなものも、
萬斎アイディアで見たいですね。

